サイズ：口外径11.5、高21cm荒々しい自然釉薬、肩には窯糞付き同じく肩には古格の有る掻き銘の窯印口縁は折り返して玉縁状になっています鎌倉～室町時代に見られる様式と見ていますこの手の常滑壷は大型が多く残っていますがこのサイズは花活けとして希少なお品と思います先日底部から僅かな濾水が発生することを確認濾水は信楽焼などに散見される粗い素地によるもので亀裂やワレ傷などに起因する濾水では有りません今回その様な陶器の濾水止めに使用される液体セラミック（食器対応可）を使用して止めました作業は底部内外を中心に６～７回、塗布と乾燥を繰り返して濾水を止めました底板にうっすらと白く見えるのはセラミックの結晶です前所有者が可也丁寧な共色直しを施しています（底部中央に孔を空けた気配）当初は目立ち難い補修でしたが今回セラミックを塗布したことにより浸透差から生じたようで穴の補修エリアが目視出来る様になりました