新潮CD全集 完全朗読版 2024 平家物語 嵐圭史 (全12巻全29枚組)

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写真のように2巻ケース右下に小さな汚れがありますが、輸送箱に入っていたまま保管していたので、美品です。◆平家物語(全12巻)琵琶法師たちの口承によって、時代を超えて語り継がれてきた古典文学の傑作『平家物語』を劇団前進座の俳優・嵐圭史が全巻原文朗読。[テキスト付]琵琶語りではなく朗読です。新潮社の日本古典集成の百二十句本を嵐圭史が丁寧に情感たっぷりに読み上げています。もともと文字を目で追う読み物ではなく琵琶法師の語り聞かせを耳で聴くことを前提とした文学だったので、こちらの方が平家物語鑑賞には適していると思われます。盛者必衰の感動が惻々と伝わってきます。『日本の宝』「日本古典文学の最高傑作」として『源氏物語』を挙げる人が多いことだろう。しかし、鋤谷は迷わず『平家物語』を、しかも新潮社が底本とした「百二十句本」を挙げる。 一般に流布する『平家物語』はいわゆる「覚一本」系統が多い。しかし、「百二十句本」には、「覚一本」とは異なる記述、さらには存在しない「後日談」があり興味深いのだ。 安徳帝の最後を描写した「先帝身投げ」における簡潔かつリアルな描写には驚かされる。「覚一本」では、二位殿の説得に応じたうえでの「心中」であるのに対し、「百二十句本」では二位殿による一方的な「無理心中」として描かれるのである。確かに「覚一本」における安徳帝の描写には、読む者に「袖絞らせる」力がある。しかし「戦場の現実」という観点からは「百二十句本」のリアリティーに勝るものはないだろう。 また「敦盛の最期」における後日談には涙を禁じえない。泣く泣く敦盛の首を討った熊谷次郎直実は、事の顛末を綴った書状を遺品に添え、敦盛の父親である教盛に送り届ける。そしてその書状と遺品を受け取った教盛は、直実に感謝の言葉を尽くした返信を送るのである。息子と同年代のしかも、輝かしき未来あるべき敦盛を打ち果たさなければならなかった直実の苦悩、そして息子を亡くした父親の悲しみを滲ませながらも、武士の矜持を保つ教盛の態度。これら二人の武人の姿に心打れぬものはいないことだろう。 これほどの名作が、嵐圭史氏による見事な朗読で楽しめるのである。また、故木下順二氏による解説も素晴らしい。 「日本の宝」として長く後世に伝える価値ある一品である。』

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