ニコン・日本光学の熱烈なファン向けです。恐らく、Nikkor銘が使われた最初期のレンズの1つだと思います。第二次世界大戦中の1930年代に航空カメラSK-100に搭載されたと言われている大口径レンズ、エーロニッコール 20cm F3.5です。（ニコンのHPみたら表記はエアロニッコールになってました）バレルレンズですので、これをスピグラボードにマウントしたものをスピグラとセットにしています。4x5は余裕でカバーしています。レンズの絞りはF3.5、4、5.6の3つしかありませんが、絞りの動きを制限しているストッパーを外すことでF5.6以上に絞り込むことができます（指標はありません）レンズは、時代なりの小傷や汚れの付着等はありますが、カビやクモリはありません。後玉周辺のごく一部にバルサム切れと思われる模様があります。レンズユニットは真鍮製ですが、ハウジング自体はアルミでできており、見た目よりも軽量です。スピグラボードに取り付ける前に付いていた純正のリテーナーリングとそれを留めるためのイモネジが付属します。スピグラについてはそれなりの使用感がありますが、まだまだ現役で、そのまま使えるコンディションです。FPシャッターは全速それなりの速度で切れていますが、精度を測定したわけではありませんので、必要に応じて調整してください。シャッター幕も柔軟性を保っており、FPシャッターにありがちなゴム幕がパリパリになっていたり固着していることはありません。このままお使いいただけます。蛇腹も破れやピンホールはないようですが、念のために撮影前に確認することをおすすめいたします。バックは、4x5カメラの標準規格であるグラフロックバックです。4x5のシートフィルムホルダーはそのまま差し込んで使えます。また、フィルムホルダー押さえ部分を取り外すことで、ロールフィルムホルダーやポラ用ホルダーを固定することができます。ピングラ、フォーカシングフード等機能に問題ありません。また、カメラの展開・収納もスムーズです。せっかく4x5をカバーするレアレンズなので、デジカメではなく大判で使って欲しくてスピグラに装着しましたが、スピグラボードから外せばデジカメや中判カメラ等でお使いいただけます。ニッコールコレクターの方、いかがでしょうか。